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想像してみよう。それは何をもたらす? この後どうなる?   ときに楽しい夢を。ときには厳しい視点で。 

岡崎体育の演技すごかったなあ。鳥居強右衛門って知らなかった。當真あみはもちろんいい。

 6月4日(日)のNHK大河ドラマ『どうする家康』を観たのですが、今回は役者がとても良かったです。

 

 最初、毛皮を着た、太めの男が登場したとき、あれ?こいつ誰?と思いました。 その男は、鳥居強右衛門とりい すねえもん)という者で、その人自体を知らず、衣装とメイクのために、誰が演じているのかも分かりませんでした。 しばらくして表情で、あれ、これって岡崎体育だ、と気づきました。 いやーその演技がすばらしかった。

 

 岡崎体育といえばもちろんミュージシャンです。その面白い曲やビデオ、ライブで今や大変な人気で、私も好きです。私の好きな阿部真央も彼とは仲がいいです。

 


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 岡崎体育が、ときどき役者をやっているのは知っていましたが、まだ演技は見たことがありませんでした。 そんな彼が今回は大河ドラマ出演です。1日だけとはいえ、すごい抜擢ですよね。でもその抜擢に応えていい演技だったなあ。

 

 鳥居強右衛門は、武田軍に攻められて窮地に立っている長篠城を救うために、徳川家がいる岡崎城まで命がけで行きます。

 

 出だしの頼りない感じの演技。そして、どうにか援軍を得て、戻ったものの、敵方の武田軍に捕まり援軍は来ないと嘘を言わされるところ、金をもらいながらも思い直して本当のことを伝えるところ、そして最後のはりつけにされて処刑されるところ、回想シーンの歌を歌っているところ、どれも表情や仕草、しゃべり方にそのときの気持ちが表現されているいい演技で強く印象に残りました。

 

はりつけにされるシーンは、下記のWikipediaに載っている絵にそっくりでしたよ。

 

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 鳥居強右衛門って、長篠では有名な人なんですね。知りませんでした。番組の終わりに鳥居強右衛門が実際に走ったコースをなぞって走るマラソンマラニックが現在、行われていると紹介がありました。片道約65kmもあるそうです。長いです。鳥居強右衛門は、こんな長い距離を、敵のいるなか走り抜けたというのもすごいです。

 

 岡崎体育は、この出演にあたって、事前に相当、鳥居強右衛門を研究したそうです。体重もこのために増やしたのだとか。プロですね。音楽に演技と両方でこれだけの力を発揮するとはすばらしいです。最近は大谷翔平のように二刀流で活躍される方がちょいちょいいますね。

 

 今回のもう一人のキーパーソンは、徳川家康の娘、亀姫。彼女がこの鳥居強右衛門を見つけ、また織田信長に直談判する活躍をします。亀姫役を演じているのは當真あみ。私は、昨年1月のTBSのドラマ『妻、小学生になる。で見てからのファンです。それからCMやいろいろなドラマに出ていますが、今回は大河ドラマ。表情に眼力があって、いい演技をしています。いずれ朝ドラの主人公に抜擢されそうな勢いですね。彼女は次回以降も出演すると思いますが、応援しています。

 

 徳川家康自体は今回は頼りない設定ですが、この後、どういう演出になるのか? 見守りたいと思います。

 

 ではでは。

 

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社会の表と裏。こわい映画 「アス」を観た。ジョーダン・ピールの作品って面白い

 ジョーダン・ビール監督・脚本のホラー映画「アス」(Us)を観ました。2019年公開なので4年前の作品です。

 

 こわかったです。物語の進行もドキドキ、ハラハラしてこわかったですが、最後のオチが一番こわかったです。人間社会の表と裏をつきつけられたようで、ドキッとしました。

 

 

 

 

 ジョーダン・ピール監督・脚本の作品は、2022年にNOPE/ノープ」を劇場で観て面白かったので振り返って2017年の初監督作品の「ゲット・アウト」(Get Out)を観て今回の「アス」は3本目です。

 ジョーダン・ピールは、コメディアンとして活躍した後に映画製作に乗り出したそうで、両面で活躍できるなんてすごい才能ですね。

 

 彼の作品に感じるのは黒人の視点から観たアメリカ社会です。黒人が主人公というところから新鮮に感じるのですが、空想物語のホラー映画ながら、アメリカ社会に突きつける皮肉を感じます。

 

 ネタバレになりますが、今回の「アス」で、一番こわかったのは最後に裏社会の人々が手をつないで数珠つなぎで並んでいる光景で終幕したことでした。あの裏社会の人々は何だったのでしょう? ジョーダン・ピールの下記のコメントを読んで少しわかりました。

 

「『アス』における主題の一つは、我々が特権に与れない人々の存在をすっかり無視できるということなのです。私たちが享受するに値すると思っているものは、他者の自由や幸福の犠牲の上に成立しているのです。アメリカ合衆国のような、特権を享受する党派的な存在がなし得る最大の害悪は、自分たちが特権に値する人間だと思い込んだり、特権に与れるのは良い場所に生まれたという幸運によるものではないと考えたりすることなのです。私たちが特権を保持しているとき、他の誰かはそのために苦しんでいるのです。つまり、苦しむ人間の存在と富を享受する人間の存在は表裏一体なのです。この点において、クローン人間たちの決起は最も心に響くものになっていると思います。観客の皆さんには、この事実を決して忘れて欲しくないのです。我々は恵まれない人たちのために闘う必要があります。」(出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』)

 

「苦しむ人間の存在と富を享受する人間の存在は表裏一体」はアメリカ社会の現実なんでしょうね。今の日本にも当てはまることだと思います。

 

ではでは。

 


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NHK「解体キングダム」超高層ビルの解体は工法や作業はすごい。でも失くしちゃっていいのかな?

 5月31日(水)に放送されたNHKの「解体キングダム」を観ました。私はそれほど熱心な視聴者ではないですが、放送されていたら観ます。 観だすと、大きな建物や道路などの解体現場にカメラを入れた、普段は観られない作業や関わっている熱意の人の映像に興味が沸いて終わりまで観てしまいます。

 

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 今回のテーマは東京 浜松町にある「貿易センタービル」の解体でした。1970年にできた高さ162メートルの超高層ビルです。高度成長期だった当時、このような高さ100メートルを超える高層ビルは日本にはまだ珍しく、1968年にできた「霞が関ビル」が超高層ビル第1号で、その後、この「貿易センタービル」が第2号で、霞が関ビルを高さで抜いたと話題になったのを覚えています。

 

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 ビルのある浜松町は、羽田行きのモノレールの始点の駅のある場所として有名ですが、おそらく仕事等で用がある人以外はあまり行かない街でしょうね。私はこのそばの高校に通っていたので、浜松町駅の周りは学生時代によくブラブラしていました。貿易センタービルの中にはそれ程入っていませんが、いつも横目で観ながら歩いていました。こげ茶色の外壁にストレートにすらっと延びた外観は好きでした。

 

 

 

 

 番組では、都会の真ん中の混み入った場所に建つこの超高層ビルの解体には今まで経験したことがない困難さがあるとのことで、その困難な作業を解体終了まで追っていました。

 

 特許技術を駆使したり、腕利きのとび職の方が活躍したりして、内部の床や壁、そして難しい外壁の解体と周囲に配慮しながら作業していました。それらの工法や作業は高度で大変おもしろく、そして担当されている方々の熱意とその仕事っぷりには頭が下がりました。 想像するに建てたときは解体しやすさなどはあまり考慮されてないのでしょうから、建てるのより解体は大変ですよね。

 

 番組で「今や多くの超高層ビルがある。それらも解体するときが来るのでこの解体は試金石になる」というような主旨のナレーションが流れました。そのときにふと思いました。

「解体しないで残した方がいいんじゃない?」

 

 ニューヨークの「エンパイア・ステート・ビルディング」は1931年に完成です。他にも「クライスラービル」、「トランプ・ビルディング」なども1930年にできたビルだそうです。作ったビルを使い続けることも重要なのではないでしょうか?

 

 今回の「貿易センタービル」の建て替えは、浜松町の再開発もあり、より良き環境を作る主旨があるようで、経済的合理性では正しいのかもしれません。でも作っちゃ、壊して再び作るという『スクラップアンドビルド』のサイクルは見直した方がいいようには感じます。 長く利用するには、修繕や設備の更新など様々な費用や労力が必要、どうしても直せないところがあって不便さが残るということは想像できます。ただ巨大なビルは作るために多くの資源を使っているので、解体して建て直すとなるとさらに多くの資源を使うことなるのではないでしょうか? 解体した後の廃棄物はどう処理しているのでしょう? そこも取材してほしいと思います。

 

 ちょっと調べたら新宿住友ビル、通称三角ビルは、リノベーションして使い続けるそうですね。いいなと思いました。

 

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   今回の「貿易センタービル」の再建が悪いとは言いませんが、今東京にある多くの高層ビルはなるべく長く使ってほしいなと思います。

 

 ビルの建設は個々の業者が主体で進められるとは思いますが、都市の開発には大きなビジョンが必要だと思います。そういえば神宮外苑の開発で、都知事は「事業者が決めること」とコメントしていましたが「そこは違うだろ」と私は思います。

 

 素人が何言ってんだと言われそうですが、物は大切に使い、良い環境は壊さないようにしたいですね。

 

 ではでは。

 


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28日のNHK「ダーウィンが来た」は良かった。北海道でワシのレスキュー活動。頭が下がります。支援もできますよ。

 5月28日(日)にNHKで放送されたダーウィンが来たの「巨鳥を守れ!オジロワシレスキュー」はいい放送でしたね。

 

 現在、北海道の道東で増加傾向にある大きな鳥、オジロワシ。増加しているのは人間の生活のため食料等が豊かになったためだそうで、一方、人間の生活にかかわるが故の事故があるとのこと。その事故でケガをしたワシを救うため、事故を防止するために活動している獣医師などの人々がいます。今回の放送ではその活動を紹介していました。

 

 浜辺で羽根が折れたワシの救助、折れたくちばしを歯科医の協力を得て人工のくちばしを取り付ける治療、事故で死んだ鹿に群がって事故に合うワシがいるため鹿を隠す方法の考案、道路や電柱の危険な場所に近づかないような工夫など多くの活動が紹介されていました。 

 

 オジロワシは、人を恐れない、ある意味、人なつっこく、餌をとるために人里に近づくため事故に合う数が他の鳥よりも多いそうです。

 

「かわいそうだからと救っているのではない。人のせいで事故にあったのだから、その責任を感じて救い、対策をしているんだ」という主旨の獣医師 齊藤慶輔さんの言葉は胸を打ちます。

 

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 私はワシやタカなどの猛禽類の鳥が好きです。特にオジロワシのような大きなワシはいいですね。いかにも肉食という鋭い眼光のあるキリっとした表情、大きなカギ爪を持ち獲物をワシづかみする脚、そして大きな羽根を羽ばたいて飛ぶ姿。その雄大さに魅力を感じます。

 私は北海道の道東の釧路、根室の地区に観光に行ったことが数回あるのですが、そのときも釧路湿原根室の海岸でオジロワシを見たことがあります。その雄姿に心がときめきました。

 

 ワシだけでなく釧路、根室の地区には雄大な自然があります。釧路湿原霧多布湿原根室の湿原、それぞれの海岸や岬から見た風景。そこに居るだけで心が洗われる大好きな場所です。是非、また訪れたいと思っています。

 

 そんな道東の釧路に「釧路湿原野生生物保護センター」という国の施設があります。そこは見学ができ私も訪れました。道東に生息する生物の生態などを紹介する展示があり、保護された鳥類等を保護するゲージ等がありました。

 

 

内部の展示

保護されているオジロワシのゲージ

 

 キタキツネも来ていました。

キタキツネ

 

 そう、ここが今回、テレビで紹介されたレスキュー活動をされている団体「猛禽類医学研究所」の拠点なのです。

 

www.irbj.net

 

 先に書いたように「人のせいで起きている事故を補うための活動」、 そのために日々、大変な活動をされていると思うと頭が下がります。活動は国の事業になっているそうですが、保護した鳥類で野生復帰できない個体を野生復帰できるよう飼育することは国の事業にはなっていないそうで自費で運営しているとのこと。そのためのサポートも受け付けているとのことです。

 

www.irbj.net

 

このダーウィンが来たは、NHK+で6月4日19:30まで見られるそうです。興味はある方は観られてみては?

 

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2023052829216

 

ではでは。

 

 

 

 

 

 

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お腹を壊した。いいことは痩せることくらい。映画「ジョゼと虎と魚たち」も観た

 お腹を壊して体調が芳しくないです。先週、大阪に行った頃から調子が悪く長引いています。おそらく食あたりなのでしょうが、原因はわかりません。

 

 思い当たるものは、焼き鳥屋の焼き鳥とつまみとビール、コンビニのサンドイッチとビール、たこ焼き屋のたこ焼きと焼きそばにビール、お好み焼き屋のお好み焼きとつまみとビール、焼酎くらいなのですが、どれが悪かったのかは不明です。

 

 こう思い返すとビールばかり飲んでいますね(笑) そのビールも今はしばらく飲んでいません(悲)

 

 最初は自分で買った整腸剤等の薬を飲んでいたのですが、4日程経っても良くならないので医者にいきました。医者曰く「原因はわからないですが、しばらく食べないで、OS-1(オーエスワン)などを飲んで、おとなしくしてください。整腸剤を出しておきます」とのこと。 

 

 

 

 出された整腸剤は「ビオスリー」でした。酪酸菌、糖化菌、乳酸菌という3種の菌が入っているのですね。普通の薬局でも売っている薬でした。こういう整腸剤を飲みながら食を取らずに腸を休ませ、原因の菌やウィルスを追い出すしか手はないのでしょうね。

 

 

 

 OS-1も購入して帰りました。一日に1-2本は飲むだろうなと思い、6本買いました。家で飲んでいるとその香りに「ポカリスウェットと同じじゃないの? 何が違うの? ポカリスウェットの方が安いんじゃないの?」とカミさんに言われました。「いやー、医者が言うんだから成分が違うだろう」と反論しましたが、自信がなかったので調べてみました。

 OS-1は『スポーツドリンクよりも電解質濃度が高く、また水と電解質の吸収を速めるために、スポーツドリンクと比べて糖濃度は低い組成となっています。』『以下のような軽度から中等度の脱水症には経口補水液オーエスワンが適しています。・感染性腸炎感冒による下痢・嘔吐・発熱を原因とした脱水症 (以下略)』(大塚製薬工場より)とのこと。

 やはり今回のようなお腹を壊したときはOS-1の方がいいようです。

 

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 しかしOS-1だけではさすがにお腹がすきます。1日目はほとんど食べずにどうにかしのぎましたが、2日目から空腹感に耐えられなくなりました。お医者さんに怒られるかなあと思いつつ、ほうれん草のスープ煮やおじやなど、消化がよくて胃腸にやさしそうなものを選び、口にしてしまいました。少しお腹に入れると腹痛がするというのをしばらく繰り返していましたが、5日目になり少し調子が回復しています。このまま治ることを祈っています。

 

 このように体調が悪い状態だと気分が乗らずやる気がおきないのですが、一つだけいいことは、体重が減ってきていること。 痩せなきゃ、ダイエットしなきゃとか思っていながらなかなかできなかった減量が進んでいます。 現在、体重が3㎏程減りました。 さて体調が戻ってもこの体重を維持できるかな?

 

 そんなお腹の調子が悪い中、映画「ジョゼと虎と魚たち」をDVDで観ました。妻夫木聡池脇千鶴上野樹里出演の2003年の映画です。アニメ版の映画が2020年に作られていて、そっちは観たのですが、もうストーリーはうろ覚えです。映画はちょっと私にはしっくりこなかったです。妻夫木聡演ずる大学生の男性が、下半身が不自由な池脇千鶴に恋して最後一緒に車で旅を濃い時間を過ごすが、最後別れて男が泣くという物語でしたが、あまり思い入れができませんでした。主人公の男性の恋愛にいたり別れるまでの心の変遷がキーポイントだと思うのですが、そこに入りこめませんでした。 

 

 

 

 

 女性陣 池脇千鶴上野樹里の演じる人物には少し感じるものはありました。しかし記憶がおぼろげながら全体ではアニメの方が良かった印象です。確かアニメでは主人公の男性が、メキシコの大学へ留学するという夢を追っていて、もっと明確な意志があった印象です。そこはアニメ独自の設定、演出なのですかね? 原作を読んでいないのでそこはわかりません。

 

 

 

 

 原作は田辺聖子の短編恋愛小説だそうで、韓国でも映画化されているのでファンが多いのでしょうね。今度機会があったら読んでみようかな。

 

 田辺聖子といえば彼女の半生を描いた朝ドラ「芋たこなんきん」を再放送で観たのですが、これは非常に面白かったです。田辺聖子の小説は今、読まれているのでしょうか?  70年代から80年代は非常に人気のあった女流作家で、私の姉は好きで家に文庫本が何冊かありました。私はほとんど読んではいません。 これも昭和の文化ですね。

 

 今回の映画はいまひとつでしたが、体調がよくなったらもっと映画をみたいものです。

 

 ではでは。

 

 

 

朝ドラ「本日も晴天なり」をやっと見終えました。昭和のドラマの重みと面白さ。いいドラマだったなあ

 録画しておいた朝ドラ「本日も晴天なり」をやっと見終えました

 1981年(昭和56年)に放送された朝ドラですが、3月まで再放送をしていて録っておいたのです。しかしなかなか追いつかなくて今日、最終回までたどり着きました。途中、何回か涙ぐみながら、一人の女性の半生とその家族の物語を楽しみました。いやー面白かった。

 

 お話は、昭和元年に東京下町、人形町に生まれた原日出子さん演じる女性 桂木元子が戦争中にアナウンサーになり、その後、家族を持ちながらルポライターになり、最後1冊の本を出すまでの半生を描いています。 

 

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 私は何も事前情報なしに観だしたので、最初は、タイトルから多分、NHK女子アナウンサーの生涯を描いてるんだろうなあ、と勝手に思い込んでいました。そんななか、初期のアナウンサー要員として応募するエピソードの頃は、少し古臭い演出やセリフ、若い女性友達との会話もあまり興味が沸かず、正直、ちょっとつまらないと思っていました。 ただ主人公より、人形町にある老舗の実家の津川雅彦演じる父 の「てやんめぇ」という江戸っ子ぶりや、その周囲の人々が、可笑しかったので見続けていました。 

 

 しかし東京空襲や終戦を迎えたあたりから、戦争の厳しさと、登場人物たちの物語に厚みが増し、ぐんぐん引き込まれていきました。

 

 友人の死、帰還しない兄、恋愛、起業と仕事、結婚、兄弟姉妹の生活、周囲の人々の生活、流産と出産、旦那の故郷、島根県への帰郷とそこでの生活、旦那の事故、ルポライターの活動開始、息子の独立など多くのエピソードが続きます。

 

 最終話は、初の単行本出版を終え、昭和のオイルショックの騒動の中、女性の出産の事件を追うルポライターとして、駆ける主人公をカメラが追って物語が終わります。

 

 この作品は、NHKアナウンサー出身の作家 近藤 富枝(こんどう とみえ)さんがモデルで、脚本は小山内美江子さんが書かれているそうです。この脚本は素晴らしいと感じました。小山内美江子さんは、同時期に「3年B組金八先生第1シリーズ」を書かれ、古くはウルトラQの脚本もされたことがあるそうですね。

 

 周囲の役者陣も著名な方や、このころはまだ初々しい方など多くの方がいて、それぞれの演技は心に沁みました。

 

 このドラマには、最近の朝ドラにはない物語のリアル感と重厚さを感じました。セリフや、映像、演技には少し古臭さ、噓臭さを感じるのです。しかしそれらを凌駕してエピソードやセリフが心に迫ってくるのです。それは実話をベースにしているからかもしれません。また戦争があり、その後の急激な成長と変化があった昭和という時代が、重かったからかもしれません。でもその重さが私は好きでした。

 

 今は人の生活も文化も、いい意味で軽快です。その中でも凝った趣向で物事を切り取った面白い作品もたくさんあります。私はそれらを大好きです。

 

 でも反面、軽すぎる面もあると思います。戻る必要はないと思いますが、昭和の時代の生活やドラマを見直す作業は悪くないなと思いました。

 

 また舞台になった人形町や水天宮辺りは行ったことはあり、下町感が残っていて好きな場所なのですが、あまり詳しくないので、また訪問してみたいと思います。

 

 ではでは。

 

 

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飛鳥まで足を延ばし古い神社とキトラ古墳に行ってきた。静穏な環境が残る飛鳥は大好きな場所。

 大阪から、奈良県の飛鳥の地まで行きました。高速を使えば車で片道1時間程度です。言わずもがな古代大和が発展した土地であり、多くの古墳や史跡が残る地で、私も今まで数回訪れたことがあります。国の方針もあり緑豊かな丘陵地帯の続く静かな環境が保存され、心が落ち着く大好きな場所です。

 

 今回は、キトラ古墳の壁画の公開があるので、それを観るために訪れました。

 

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キトラ古墳に行く前に桜井市にある「等彌神社(とみじんじゃ)」に寄りました。

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 初代天皇である神武天皇が、この地の鳥見山(とみやま)で大和平定等を神々に報告した場所とされ、それが起源とされる古い神社です。 ある意味ここから大和王朝が始まったとも言えるのでしょうね。

 主祭神天照大神(あまてらすおおみかみ)です。

 

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鳥居をくぐると奥は深く緑が続きます。道の両側に他の神を祀る神社が続きます。


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奥に上津尾社があり、ここに天照大神が祀られています。


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本殿。
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神木らしきものがあり、また参拝されて記念の碑がありました。


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 猿田彦など他の神々も祀られています。

 猿田彦(さるたひこ)は、天孫降臨のときに道案内したとされる、天狗の元とも言われる神様ですね。天の岩戸のお話で、裸踊りをしたアメノウズメ命と結婚したことから縁結びの神ともされているとのこと。


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「鳥見山(とみやま)」に登る入口に稲荷神社もありました。f:id:Aishirou:20230524113549j:image

 

夫婦杉もあります。
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ここにも古代からの歴史を感じる神社がありました。

 

この後、キトラ古墳に向かいました。

キトラ古墳壁画体験館 四神の館(しじんのやかた)」という施設に壁画は保管されています。


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古墳の4面にある壁画の内、今回公開されているのは「白虎(びゃっこ)」です。
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 壁画は2階の部屋の中にあり、事前予約が基本で、当日に空きがあれば見ることもできます。見学時間は10分間です。そこには薄く丁寧に剝がされて保管されている「白虎」がありました。筆で描かれたのでしょうか、美しい黒い線で描かれ、一部、赤味などの色彩も残っていました。拡大鏡を持参したので、線を拡大して観察できました。現物も観れてよかったです。

 

 この古墳は7世紀末~8世紀初頭頃、今から約1200年前に造られたものだそうです。その古い壁画が残っているのは素晴らしいですね。

 

1階には資料やレプリカの展示がありました。

 

古墳の石で囲まれた石室の構造(レプリカ)。
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石室の4面の壁、東壁に青龍、南壁に朱雀、西壁に白虎(今回の公開されたもの)、北壁に玄武が描かれいるとのこと。

 

北壁の玄武
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南壁の朱雀
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東壁の青龍
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 この古墳は、日本周遊時に訪れた装飾古墳「王塚古墳(おうづかこふん)」(6世紀中頃)より後の時代になり、構造や壁画の内容、構成は異なります。

 

 

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 ここの図柄等は韓国に同様なものが存在するとのことで、韓国からこの地に移り住んだ渡来人が作成したと推定されるとのこと。 

 

 先日の神功皇后(じんぐうこうごう)伝説もそうですが、韓国は古代の文化を語る上で重要な国ですね。古代の日本は、発達した大陸の文化を輸入するために韓国が欠かせない存在だったのでしょうね。

 

 埋葬されている人は誰なのかはまだ判明していないとのこと。

 

 ここの発見は地元の人の古墳があるとの報告により調査が始まり、内部の壁画の発見は1983年とのことで、それまで知られていなかったというのはちょっと驚きです。もしかしたら他にも発見されていない古墳や史跡はまだまだあるのかもしれませんね。

 

 発見後、傷みの進行を抑えるため、剥がして保管することにしたとのこと。剥がす作業等のビデオが上映されていましたが、作業は非常に繊細で困難なもので、それを成功させた偉業に脱帽します。

 

 体験館の隣に実際の古墳が保存されています。

 

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ポコッと盛り上がった小山です。


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模型がありました。
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 天気もよく、気持ちのよい風が吹きぬけていました。いつも思いますが、古代の遺跡はいい場所にあります。やはり人が選ぶ好みは古代から変わってないのですね。

 

 今回は「白虎」の公開でしたが、他の壁画の公開もあるそうなので、また来たいなと思いました。

 

ではでは。

 

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