あいしろう blog IMAGINE

想像してみよう。それは何をもたらす? この後どうなる?   ときに楽しい夢を。ときには厳しい視点で。 

トマ・ピケティの『21世紀の資本論』もいいけど、黄綬褒章クラスの技術者にも高い給料を上げよう。今日のがっちりマンデーを観て。

 今、トマ・ピケティの『21世紀の資本論』が話題である。来日もして、様々な議論を巻き起こしているが、金持ちは更に金持ちになる仕組みがあるってことで、私にもまだ判断を下すほどの理解をしてないけど、低収入の人にもちゃんと功労を上げる機会が与えられ、正当な報酬をもらえる仕組みというのは必要とは思う。

 日曜の朝、TBSで「がっちりマンデー」という番組があって、面白い視点で国内のビジネスを取材してるのでいつも観てるのだが、今日は『儲かる 黄綬褒章』ってタイトルで、職人技を持たれていて 黄綬褒章を受賞された技術者達を紹介し、いかにその技が優れているか、その技がそこの企業のためになってるかを取材したものだった。
 メリヤスを編む機械用の繊細な針の先端を作る工具、治具を手作業で作り上げる職人、飛行機、ロケット用の凹凸の少なく一定な繊細な金属溶接を手作業で仕上げられる職人、美容師用ハサミの刃先の微妙な曲がりを手で研ぎ上げ修理する職人、三次元測定機のガイドの平面度を手作業で極める職人と4人の職人を紹介していたが、それぞれの技は、機械ではできないヒトが極めた真の職人技と言えるもので、どれも素晴らしいものだった。私は大学で機械工学を専攻していて、研究室では物を加工する工作機械の精度の研究をしていたので、機械の加工精度には限界があって、それを超える人間技があり、それが実際に使われているということを知っている。機械にはブレや振動があり誤差が出ること、また直線的加工、円周の加工以外の曲面加工は特に難しく、その機械が完璧ではないところを補足するためにまだ人間の技は有用だ。
 ホントにそれらの職人の技は尊敬に値するのだが、番組を観ていて気になったのは彼らは正当な報酬はもらえれているのだろうかということ。細かい部品の加工業は得てして大手の下請けで、買い叩かれるのではないかと想像するが、それはその職人を雇用している企業の話で、その企業は職人がいなければ成り立たないのだから、相当な報酬を職人に払うべきだ。番組でも後継者育成が課題と言っていたが、もし今の職人が高い報酬をもらっていれば、自ずと後継者がついてくると思う。既に十分もらえていればいいが、もしそうでないならば職人の方も正当な主張をして欲しい。年収何億円とかもらってもいいんじゃないだろうか。全然、上司よりもらってもいいと思う。代わりの人はいないのだから、役立たずの管理職や経営者よりよっぽど貢献しているのだから。 
 正当な貢献に正当な報酬、それが基本だと思う。

 ではでは。

TBS「がっちりマンデー!!」

がっちりマンデー!!儲かる秘密

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