あいしろう blog IMAGINE

想像してみよう。それは何をもたらす? この後どうなる?   ときに楽しい夢を。ときには厳しい視点で。 

日頃運動をしていなかった私が東京マラソン2018に参加。完走したためにした5つのこと(5)本番

本番


 2018年2月25日、いよいよ本番当日です。

 その日は朝早く5時に起床しました。スタート時刻は午前9時ですが、早めに、2時間前には着いていた方がいいということで早く起床しました。でも気持ちが昂ぶっているためか無理なく起きることができました。

   朝食はトーストしたパンにバナナ、暖かい豆乳とヨーグルトを摂りました。消化が悪く良くないということで生野菜のサラダとかは摂りませんでした。


   ウェアやシューズはもう走れる格好をしてその上に防寒パンツにスウェットシャツや上着を羽織りました。家を出て電車に乗り新宿駅に向かうと、東京マラソンの参加者をチラホラ見掛け、新宿駅に着いて出口を出るとスタート地点の都庁の方に向かって参加者がぞろぞろ列を作って歩いていました。3万人以上が参加するので混み合うのは当然といえば当然なのですが。

 私は遅いタイムで申請しているためか出発の集合場所(スタートブロック)は後ろの方のJと呼ばれる所なので南口から奥の方の所定のゲート4に向かいました。

予定通り7時位に到着しセキュリティチェックを受けてゲートをくぐるとすぐに荷物を預けるトラックが並んでいました。もうここで走るときの持ち物以外は預けないといけません。スタートまでまだ2時間もあるので古着として寄付する上着を持ってきて正解でした。その上着以外を脱ぎバッグに入れて預けました。周りには多くの人が準備をしていてコスプレの化粧をしてる人もいました。ただ場所に余裕はあるのでそんな混み合った感じはしませんでした。


   スタートまでまだ時間はありましたがそれまでにしておくことはトイレと栄養補給。トイレは既に長蛇の列ができていましたが、隅っこの男性専用はすいていました。それを確認した上でスタート地点に並ぶ前のギリギリに行きました。

 スタート地点に並んだのは出発30分前位。古着の上着を所定のボックスに寄付して、自分のスタート場所であるJ地点に並びました。東京マラソンをキャッキャッと楽しんでいる台湾ランナーのグループに囲まれながら、栄養補給のゼリーとジュースをとって、ジッと一人スタートを待ちます。100均のカッパを来ていましたが寒さはそれ程ではなかったです。スタートが近くなってくるとDJがトークしたり少しずつ盛り上がってきます。都知事や協会長の挨拶があってまず車イスマラソンがスタート。そしてフルマラソンのスタートの号砲です。とはいっても後方の私達は前が進むのを待つので10分くらいしてからユックリとスタートします。カッパをボランティアに持ってるゴミ袋に入れ走り出しました。ここにも古着を入れるところがあり、古着をギリギリまで着てれば100均のカッパはいらなかったなと思いました。正式なスタート地点のゲートを都知事に手を振りながら通過。「やっとスタートだあ」という感じで意識は高揚しました。廻りのランナーはドンドンスピードを出して私を抜いて行きます。ただここは焦っちゃいけないと気持ちを抑えマイペースで走りました。都庁から歌舞伎町の方を抜けます。下見の甲斐あって走る道がイメージ通りです。朝早いためか沿道の応援はここら辺ではそれ程多くはなかったです。市ヶ谷の自衛隊前では吹奏楽の演奏があり、走りながら聴く生演奏は心に沁みました。下見のときは歩きだったので遠く感じたのですが市ヶ谷まであっという間という感じでした。ここまでで5km。ペースは約7分/km 。いつもより速めです。気持ちを抑えているつもりでしたが廻りのムードに押されやっぱり速くなっていました。ここら辺から沿道の応援も増えた感じです。 飯田橋、神保町と抜けて日本橋に向かいます。まだ疲れもなく気分的には快い感じでした。廻りは友達と一緒に走っている人や年配の人、コスプレの人など様々な人が走っています。だんだん自分と似たペースの人が増えてきました。途中、もうトイレに駆け込む人がいてトイレには列ができています。日本橋を過ぎ10km地点まで来ました。後ろからのスタートだったこともあり時間は号砲から1時間40分かかって時刻にして10時40分。ここで私もトイレに行くことにしました。このトイレで約15分ロスりました。ここから茅場町、水天宮と抜けます。ここら辺から折り返し後の帰りのコースと一部並行になり、既に速いランナーがゴールへ向けて反対方向へ走り抜けて行きます。まあもう1時間40分を過ぎてるので当然なんですがチョット焦りました。下見でも見た目立つ建物の明治座前を通り浅草へ上がります。給水所はたくさんあってポカリスエットや水を飲めました。給水所の入り口付近は混むので、すいている奥の方で取るのがコツだと思います。 

 

   浅草の雷門の前で大きく曲がり折り返します。雷門の前には多くの応援の人がいて疲れ出してきていた気持ちを盛り上げてくれました。ここから南に下って蔵前あたりで15km、さすがに疲れが出てきました。ペースも落ちて8分/kmを超えました。チョット早いですが持ってきた栄養補給ゼリーを一本取りました。小型の濃縮タイプということもあってドロッと濃い味でした。この先の両国駅辺りで家内が応援に来てるはずです。そこまでは走ろうと頑張りました。隣を走っていた20代半ば位の女の子は彼氏らしき人が応援で歩道を搬送していました。「まだまだ前の方だよ」「大丈夫、大丈夫」と彼氏が優しく応援していて微笑ましかったです。でも彼氏もずっとついて搬送するなんてやるなあと感心してしまいました。そんな余計なことを考えながら走って両国駅近くに来たら家内がいました。「よっ」とチョット声をかけて特に立ち止まらず走り抜けて去りました。後で聞いたら予定時刻よりあまりに遅いのでもう通り過ぎちゃったのかと思っていたとのこと。ここで時刻は11時30分位、号砲からもう2時間半経っていました。ここ両国駅には折り返した後、また帰りも通るのでもう一回家内と会う予定です。

 

   この辺りからどっと疲れが出て来ました。足もふくらはぎあたりがだるく痛くなってきました。門前仲町まで向かう道は橋への登り坂などがあり辛かったです。そして遂に走りきれず歩き出してしまいました。チョット歩きチョット走るの繰り返しです。富岡八幡宮前を折り返し丁度中間地点を通過。まだ残り半分あるのに歩き出しているようでは最後まで行けるか、制限時間内で走れるのかすごく不安になりました。脚は痛くてパンパンです。再度、両国に戻って家内の前に来ました。今度はチョット立ち止まって2、3言葉を交わしました。このとき強がって弱音は吐きませんでしたが、正直走り切る自信はありませんでした。ここで23.5km。まだ残り19km近くあります。

 

   ここから引き続き走りと歩きの繰り返しで日本橋に戻り、そこから銀座に出ました。銀座に来ると「ここが銀座だあ」と大声を上げているお登りさんの女性がいましたが、綺麗なビルに囲まれた広いメインの大通りの真ん中を走るのは私にとっても気持ちよかったです。ここから日比谷に抜け芝増上寺、高輪の方へ向かいます。下見をしなかったコースです。スタートしてから約30〜40kmの区間。この区間が一番辛かったです。もう脱落しようかという気持ちに何回かなりました。でもここでめげちゃ駄目だと踏ん張りました。反対車線には折り返してゴールに向かう人達が走っています。そっちにも歩いている人がいました。立ち止まって屈伸運動してる人、エアサロンパスをかけてもらっている人もいて皆私と同じく脚にきてるようです。 途中、無料でエアサロンパスを配っていたので私ももらってふくらはぎにかけました。スッと冷えて気持ちよかったですが脚の痛みは消えません。

 

    途中、給水ポイントでは頻繁に水分を補給していましたがもう尿意も起こらずトイレに寄る必要はありませんでした。多分全部汗として出尽くしていたのでしょう。

給水ポイントでは、皆ポカリスエットとかをこぼすためか地面がベタベタでシューズにくっ付いて気持ち悪かったです。


    約36kmの地点にある高輪の折り返し地点はホントに遠く、行っても行ってもたどり着かないように感じました。下見はしてなかったのですが、芝、高輪はよく知っているエリアなのですが、こんなに遠かったっけと心の中でチョットウンザリしていました。そんなウンザリした気持ちの中どうにか折り返し地点にたどり着き、日比谷に戻ります。「歩かないで走れーっ 」という罵声も応援の列から聞こえましたがこの区間はほとんど走らず歩いていました。ペースは恥ずかしながら10分/kmを超えました。ヘトヘトになりながら日比谷に着きどうにか40kmに到達。後残り2kmチョットのところで力を振り絞って走り出しました。周りの人は殆ど歩いているのでどんどん抜いて行きます。東京駅の方に近くなると道が細くなり、沿道の応援の人々が近くになりました。ここの2kmも長かったです。早くゴールよ見えろと心の中で叫びながらゴールを目指しました。路地を抜けて皇居前の広い道に右に折れるとそこがゴールゲートでした。ゴールは「やったあ」の気持ちを込めて両手を上に広げながら通過しました。時間は6時間36分 (スタート地点からの実質のネットタイムは6時間23分、平均ペース 9分チョット) 自分ながら(歩いちゃったのですが)完走できたことに達成感を感じて嬉しかったです。ゴールを抜けて少し歩くと完走の記念のメダルとタオルをかけてくれました。ボランティアの人の丁寧な対応が嬉しかったのですが、これで終わったあと急に脱力感が出て脚の痛みもあり10分くらい座り込みました。ここで家内にLineでどうにか完走したよと報告。


    もうヘトヘトで脚はもうパンパンで痛くて歩くのも辛かったのですが、よし帰るぞと気持ちを奮い立たせ、預けていた荷物を受け取り、上着を着替えました。


    日比谷駅から地下鉄で帰ったのですが階段の登り降りが辛くユックリすり足で家に向かい17時位に家に着きました。

    家では家内に記念のメダルとかを見せてチョット自慢しました。家内の撮ってくれた写真とかを楽しみ、夕食を取って早めに床に着きました。


     翌日も脚の痛みはひどく、どうにかユックリ階段を登り降りができる程度でしたが、その後はだんだん痛みは和らぎ、3、4日でほとんど痛みは感じなくなり、普段通りの生活に戻りました。

 

    このようにわたしはどうにか東京マラソンを走りました。50歳半ばの運動をほとんどしていなかった、チョット太めの男が4ヶ月間、色々情報収集し、練習してなんとか脱落することなく、制限時間を超えないでゴールできました。1ヶ月後に届いた記録によると男子26,611人中25,600位代、55歳~59歳年代で2,690人中2600位代と相当後ろでしたが、脱落しないで完走できたのはいい経験になりました。 これで少し走るのが好きになったので、これからも週一位のペースで走って、年に1、2回マラソン大会でも出てみようかなと思っています。また東京マラソンにも是非参加したいと思います。なかなか抽選で当たらないでしょうが。。

 

ではでは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

552.Tokyo of the Day and Night: 昼と夜と東京都。